りり子の眼 【トヨタの問題解決と大企業における新事業の落とし穴】
前・トヨタ 木村俊一氏(現・トヨタ部品愛知共販(株)専務取締役)講演を聴いて
トヨタの問題解決力はどんなビジネスにも適用可能
世界のトヨタ自動車が、ここまで徹底した問題解決に挑んでいるのは、やはり人の命を預かる車産業を担っているからでしょう。ITコンテンツのような、一旦発売してトライ&エラーを繰り返し、様子をみる、というわけにいかないのが車。微細な欠陥でも許されないパーフェクトな製品を世に送り出さなければいけない産業上の宿命が、木村氏策定の問題解決8ステップを生み出したのでしょう。
これは車産業だけに適用するのではなく、十分、汎用性があると考えます。
特に「モノを生み出すにはプロセスが必ずある。問題は現場のどこかにある」という言葉は名言だと感じます。
人はどうしても問題を複雑化してしまいますが、まずは問題をバラしシンプルにすること。そして、机の上で首をひねっているだけでなく、現場に脚を運び徹底してその原因を探し出すことがどの仕事にも必要であり、効果的だと思います。
私のような、広告やコピーを作成する立場も同様です。誤字や脱字、誤った情報の掲載というミス例をいくつか見てきました。私も何度かあります。そんなミスを二度と繰り返さないために、「どのプロセスで発生したか?なぜ起きたか?」を徹底して調べ、起きないための策を考え、それを業務フローに加えます。そして時折、面倒に感じますがそれがミスのもとと、チェックを欠かしません。
成功者に最も必要なのは「諦めない心」
新事業を成功させるための彼の言葉で一番響いたのが「自分を背水の陣におく」、そして「成功するまで諦めない」です。
後戻りできない場に自分を置き、成功するまで続ける。言葉でいうのは簡単ですが、正直、これが皆できないのでは?かくいう私も新しいビジネスを始めましたが、何度か諦めそうになりました。でも、続けるしかない!と覚悟を決めました。
結局のところ、何かを成し遂げる人というのは、意思の強さや強靭な心など、最後は精神力がものを言うのでしょうね。
ライター 伊東りり子
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